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カドミウム還元コイルの還元率管理について

オートアナライザーワンポイントアドバイス

カドミウム還元コイルの還元率管理について

 

オートアナライザーの硝酸測定は、JIS K 0102-43.2.3 銅・カドミ ウムカラム還元-ナフチルエチレンジアミン吸光光度法に準拠した分 析法が用いられています。

分析に用いられるカドミウムカラム、カドミウムコイルは、銅イオンに よる適切な前処理(マニュアルを参照)を行うことで硝酸の亜硝酸へ の高い還元率を得ることができます。

一般の環境水(海水・河川水等)に於いて硝酸濃度は亜硝酸の20倍~30倍程度を含有していると考えられます。

具体的に、硝酸:20ppmと亜硝酸:1ppmのサンプルをモデルといたしますと、還元率100%の場合:サンプル硝酸(20ppm)+亜硝酸(1ppm)は21ppmとして観測されます。次に還元率90%の場合:標準液も同一条件で処理されますので硝酸は20ppmとして観測されますが、亜硝酸部分は[1X100/90=1.111]1.111ppmとして観測されますので硝酸+亜硝酸は21.111ppmとして高く観測されます。

結論と致しまして、20倍の濃度差が有れば測定誤差 (21.111/21.0=1.0053)は0.53%となります。30倍の濃度差が有れば0.36%の誤差となります。10倍の濃度差の場合でも1.01%の誤差に収まります。

以上、還元率の管理は多くの環境水に於いて、90%を一つの管 理指標としてご検討されることをご提案いたします。

ビーエルテック株式会社 技術部

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