産業廃棄物中の微量成分測定の実現化に向けて

05.11

栄養成分分析装置オンラインセミナー

■概要
近赤外分析装置SpectaStar2600XTR(波長域680~2600nm,1nm間隔での測定)を用い,含水率が約40~60%,pHは6~12の産業廃棄物(汚泥,廃油,廃酸,廃アルカリ等)中の微量無機物質である遷移金属(チタン,クロム,マンガン,鉄,ニッケル,銅,亜鉛,カドミウム)やフッ素,ホウ素,ストロンチウム,塩化物イオンの非破壊同時定量分析の実現(測定時間約30秒)を目指し検量線(測定法)の開発を試みています。
近赤外領域を用いた定量分析では,1000ppm(0.1%)位が定量下限と一般的に言われてますが,S/N比で非常に優れた光学系を採用しておりますSpectraStar2600XTRでのスペクトルでは,再現性が非常に良い各波長,吸光度が得られます,よって精度の良い検量線作成が期待出来ます。
また今回は無機物質が中心の項目で近赤外分析法では本来の測定対象である有機物とは異なりますが, 対象試料自体には水分含量が多く,試料中の水分子構成の-OH官能基と各金属イオンにおける水和状態の帰属箇所(水分子の吸収帯を主に)を中心とした波長領域を吟味した検量線の作成が出来れば,精度面(正確性・再現性)含め実用化に至るのでは考えております。

■測定条件
測定波長域:680~2600nm
測定時間 :約30秒
測定方式 :透過反射
測定用セル:対象試料により,含水率や固形分含量も異なる為,汚泥系はISIリングカップ,液体系では液体用カップと共に反射板を使用。

■検量線作成
測定対象試料は,汚泥,廃油,廃酸,廃アルカリ等で,各試料共に100試料以上を用意し,対象項目である遷移金属他の測定値は,ICP,発光分析・質量分析,蛍光エックス線,イオンクロマト等で算出。その後にUCalソフトウェアを用いPLSやMLRで検量線作成を行った結果,精度面含め期待出来る結果が得られました。
(さらなる精度向上が必要な為,検量線用試料としては最終的に各試料共,400点位に増やしてく予定)

■今後に向けて
各測定項目の従来法は,測定装置が異なる事や,また結果に至るまで数時間を要すことも有り,非効率な点も見受けられると考え,近赤外分析装置を用いることにより非破壊で同時に且つ30秒程で測定が実現化されれば,リサイクル工程の生産性向上につながるのではと考え当検討を今後も継続的に行っていく所存でございます。

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