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近赤外分析計(NIR)スペクトラスターRTW(SpectraStar RTW)の登場

近赤外分析計スペクトラスターRTW(SpectraStar RTW)の登場

はじめに

スペクトラスターは、近赤外分析計で定評のあったインフラライザーの 後継機として開発されました。回折格子のロングライフ化を実現させる光学設計には特許が与えられ、まさに次世代型の近赤外分析装置です。
スペクトラスター2400(以下SS2400)は、他社の回折格子タイプに比べて大きな違いがあります。SS2400では、1200-2400nmの間を1nm毎にスキャニングしており(1200ポイント測定)、高波長側を捉えていない他社回折格子と差別化をしています。具体的に言いますと、他社に見られるような装置では、低波長~1900nmの間の測定レンジであったり、2nmきざみにスキャニングしたりしています。実は、1900nm以上の波長領域には、水分、蛋白、脂肪、糖分、澱粉、繊維などを測定するのに必要なC-H、N-H、OHbond が含まれており、良い検量線作成には、高波長が重要な役割をもちます。
下の図は、スペクトラスターでスキャニングしたものですが、着色部に重要な帰属があることを示します。
また、回折格子型以外に、FT-NIRのタイプもありますが、近赤外領域の低波長側では、シグナル/ノイズ比が落ちると言われています。言い換えれば、可視レンジに近づくほど精度が落ち、正確度が下がるのです。
さらにマイケルソン干渉計を用いているFT-NIRは振動の影響を受けます。これは、at-line(生産現場)分析には不向きだということです。振動による影響を削減するような改良をしたとしても、マイケルソン干渉計の構造上、正確に位置合わせをしなければならない鏡と動作部を含んでいます。そのため細かい調整が必要です。
干渉フィルタータイプは、安価とシンプルな構造ゆえの安定さのために、国内でも大変多く販売されましたが、時代が変わり、検出器も優れたものが出てきました。

右図は干渉フィルタータイ プに使われているPbSとSS2400に使用されているInGaAsとの感度の差を表すものです。これによると、PbSはInGaAsに比べ感度が10倍悪いことになります。また、19波長ポイントですとPLSやPCRと云った 解析手法にも限界がでてきます。

他に類をみないサンプリングデバイス

スペクトラスターRTW(回転トップウインドウ型、以下SS-RTW)には、どのようなサンプルでもそのまま分析できるよう種種のサンプルカップとアダプ ターが準備されています。このアダプターはいわゆる高価なオプションではありません。操作も驚くほど簡単です。
また、市販のシャーレやビーカーさえもサンプルカップとして使用でき、不均一なサンプルであればそれらを回転させることにより、さらに精度をあげることができます。チョコレートやバター、チーズのような、サンプリングが一 見困難なサンプルでも、シャーレなどを用いれば簡単に測定することがで き、また何度でも洗って使え安価だといえます。
このサンプルカップアダプターは他社のサンプルカップにも対応しますの で、今までお使いのものがそのままお使いいただけます。

他に類をみない頑強な装置

SpectraStarにはエアフィルタや外部ファンがありません。完全密閉構造なので、ダストやミストによる装置内の異常や故障が起こりません。内部電力量はわずか45ワットなのでペルチェ冷却で十分ですが、本体をアルミにすることで放熱させています。コンピューター不要のスタンドアローン型は、インフラライザーのコンセプトを受け付いています。
幅33cm奥行41cmという装置のコンパクトさに加え、14kgと軽量なため生産ラインでも試験室の中でも場所をとらず、どこでも移動しながらお使いいただくこともできます。
たとえば、デモをする場合でも、SSシリーズのように、車のトランクに積んで走れるような装置は他にはないのではないでしょうか。

他に類をみない検量線の完全移設

時間とコストがかかる検量線作成の手間を大幅に削減するTransStar ソフトウェアを紹介します。これは、検量線のデータベース全体をどのよう なNIRプラットフォームからでもSpectraStarに移すことを可能にします。
TransStarを使えば、貴重なデータベースを、SpectraStarに転送するだけでなく、時間とともに新しいデータを追加することにより前の検量線を よりいっそう頑強にすることになります。

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